『入門 監視』社内読書会を開催しました

2019年1月〜5月上旬の間、『入門 監視』という本の社内読書会を週一で開催しました。

www.oreilly.co.jp

今回は、社内読書会開催に至ったきっかけや実際の進め方、社内読書会を通じての学びやその後のアクションについてお話したいと思います。

社内読書会をはじめたきっかけ

この本が予約開始になった時に、目次を読んで内容に興味を持ったことと、社内でも展開できれば今以上に開発チームとして監視についての十分な知識や体制が作れるかも、と思ったのがきっかけです。

任意参加にして、毎週金曜の18時から一時間程度で読書会をやりましょうと社内で参加者を募り、本が発売したその週から社内読書会を開催しました。

社内読書会の進め方

ざっくり、以下の流れで進めました。

  • 本を黙読する (35分くらい)
    • 毎回、1章ずつ読み進めていた
  • 参加者から一言ずつ感想をもらう (5分くらい)
  • 参加者全体による感想戦 (適当に満足するまで)

気軽に参加できることを目標に、事前に読んでおくということはしませんでした (もちろん個人でどんどん読み進めるのはOK) 。

また、弊社では名古屋・松江オフィス勤務だけでなく親会社である弥生本社(東京秋葉原)や自宅からのリモートワークで各地から仕事をしてる社員もいることを考慮して、Zoomを使ったビデオ通話で集まるようにしました。普段のミーティングも基本ビデオ通話なので、特に違和感なく進められました。

さて、本を黙読する と書きましたが、もくもくと読み進めている中で、実はとある場所でメンバー同士議論や感想を交わしていたのでした。

Scrapboxを活用した非同期かつ互いに干渉しない読書と議論の両立

その場所とはScrapboxというドキュメントサービスです。

本の内容に関する感想や疑問に思ったことなどは、Scrapboxのプロジェクトページに参加者みんなで書き込むようにしました。

scrapbox.io

Scrapboxを採用した理由としては

  • 複数人のリアルタイム編集ができる
  • 箇条書きが書きやすく、メモやコメントに良さそう
  • テキストベースにしてオフィス・リモート間のコミュニケーションコストを統一させる
    • 口頭ベースだとどうしても物理にいる人同士がつよくなってしまいがちなので

があり、黙々と読みつつ分からなかったり気になったことはScrapboxにみんなで書き込むというスタイルは読書会と相性が良いのではないかと思ったからです。

また、/shokai/ぜんぜんわからん分野をゆるく読書会する という記事の中でScrapboxを使った読書会について書かれていて、うまく活用できるような雰囲気を感じ取りました。

実際に使ってみると、読書中はみんな黙って本を読んでいるので集中できるし、でも実際はScrapbox上で気になったことを書いていたり、質問を書く・回答するといったことが行われていて、読書会として非常に新鮮な体験で、快適に読書を続けられることができました。

ビデオ通話だと小さな声で近くの人に相談するということが難しく(マイクを通して話すとどうしても音量が大きくなる)、読書に集中してる人の邪魔をしたくない気持ちから口頭ベースの相談や感想がやりにくくなってしまいます。テキストベースにすることでこうした問題を解消でき、数あるドキュメントツールの中でも同時編集可能・気軽に箇条書きで書ける特徴を持ったScrapboxは読書会にはピッタリなツールであったと個人的には思いました。

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メモの一部。このようにアイコンを後ろに付けることで会話してる雰囲気が出て楽しい

学び、アクション

最初は、インフラ分野にちょっとだけ興味があるのでまあ読んでおくかぐらいの気持ちでいたのですが、読み終わると、特に私達のようなWEBサービスを開発・運用する開発者たちは、フロントやアプリケーションといった領域を問わず読んで損はない内容だなと思いました。

なかでもビジネスの観点で監視をするという視点は、目から鱗の内容でした。ビジネスと連動させてアプリケーションやサーバの状態を見るということに気付けたことが個人的には本を読んだ中で一番良かったかなと思います。

また、読み終えた後に何かアクションにつなげていきたいと思い、以前からやろうと構想していた『Mackerelのグラフにアプリケーションのリリース日時を記録する』を導入してみました。これは、『7章 アプリケーション監視』にある ビルドとリリースとパイプラインの監視 を実行に移したものになります。

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構想を書いた社内のesa記事

終わりに

入門 監視という本の社内読書会の開催とその進め方、学びやアクションについて書きました。

全体のページ数も多くなく、『入門』というタイトルにふさわしい良い一冊であると思います。

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